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プサン(釜山)

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南浦洞での待ち合わせにパリバケ

 南浦洞で待ち合わせをするのに分かりやすいのがココ、光復路沿いにある「Paris Baguette」(パリ・バケット)、通称:パリバケです。お向かいにはB&C(ビエンシー)という同じくパン屋さん。B&Cも待ち合わせにはいいんですけれど、パリバケの方がイートインコーナーが広いんですね。あと、ドリンクが充実してる☆そういうのがポイントになりますね。でも、パンはB&Cもおいしいので、そのあたりは悩みどころです・・・^^;

 店内も感じがいいので、グループで分かれて行動したときに再集合場所には、分かりやすさと待ちやすさでオススメです。

トンネサムゲタンがセンタムシティに移転してます

 サムゲタンは本当は日本の土用の丑に食べるうなぎのように、夏バテ防止、ということで「夏の食べ物」なんですが、ここまで寒いと冬でも食べたくなるんですよね。ふだんは南浦洞で行きつけのお店でいただいてるサムゲタンなんですけれど、韓国通の友人・Mさんから「ココ、おいしいよ!」と教えてもらった「トンネ・サムゲタン」へ行ってみました。前は、東萊(トンネ)にあったという名店ですがセンタムシティに移転したそうです。

 ぐつぐつの煮立って出てくるサムゲタン。スープが白濁しています。普通、サムゲタンは鶏のスープなので透明ですよね。それがこのお店では牛骨スープを使っているらしいです。サゴルスープというそうですが、色からして濃厚そうです。旨みも栄養もぎゅぎゅーーーとつまった感じでした。もちろん、ごくごく完食です☆普通のサムゲタンは1万1000W、ヤクゲタン(韓方入り)は1万3000Wでした。

 そしてサムゲタンと一緒に出てくるミッパンチャン(おかず)も魅力的ですよね。特に砂肝がのんのんは大好き。こりこり、食べてお代わりしちゃいます(もちろん、お代わり自由で無料ですよ)。このキムチもあっさりしていておいしかったです。きゅうりもぽりぽり、食べちゃいました。でも、サムゲタンと一緒に出てくる人参酒にはいつも迷っちゃいますね。身体にいいんだろうけれど・・・ちょっと味が苦手かな。でも、ちょこっと口はつけちゃうんですけれど。どうすればいいのかなぁーといつも思います。

 そんなおいしいお店なんですが、一つ、難点というか、お店の場所がちょっと分かりにくいです。地下鉄・センタムシティの駅から徒歩10分、とありますが、新世界デパートやロッテ百貨店のちょうど裏手の方のビルの2階の奥にあります。1階に郵便局があるのが目印、といわれていますが、やっぱりちょっと分かりにくいな。

韓国の「柿」は柔らかいんです

 韓国と日本。違うようで似てて、同じようで違う。そんな体験を多くなさっていると思います。

 そんな一つが「柿」です。日本の柿、というとかりっとする食感。柔らかいものもありますが、どちらかというと硬いものが好まれますよね(もちろん、好き好きはありますが)。それが、韓国では断然、柔らかいんですよね。それもとろとろしたぐらいで、皮をむいてはカタチが保てないから、身の上の部分を切ってスプーンですくっていただくほど。韓国人の友だちは日本の硬い柿を見て驚き、のんのんは韓国の柔らかい柿を見て驚きました・・・。韓国では写真のようにリアカーで柿などの果物を売り歩くおじさんの姿もよく見ますね。プサンではチャガルチ市場や国際市場周辺で見かけます。

 また、韓国で柿、と聞いて思い出すのがドラマ『チャングムの誓い(大長今)』です。まだ子どもだったチャングムが料理に何の調味料が使われているのか、と問われて「柿」と答えるんですよね。それでチェゴサングン(最高尚宮)さまから「どうして柿、と思ったのか?」と聞かれ、「どうしてといわれても、柿の味がしたから、柿が入ってると思っただけで・・・」とかわいらしく答えます。朝鮮時代には砂糖の代わりに柿を使っていたんだなぁ、と教えてくれるエピソードです。

 そして、もう一つ。柿、といえばスジョングァ(水上果)。食堂で食後に時々、出されるトロンとしたお茶。味からはまったく想像できなかったのですが、スジョングァは干し柿を似て作ってあるんです。シナモンが入っているからわからないのかな。これも好きな味です。

ホントは教えたくないホルモン焼き テアヤンコプチャン

 もー、写真を見ているだけで食べたくなっちゃうからついついアップが延び延びになってたのがこのお店なんです。プサン・チャガルチ市場近くのホルモン通りにある「テア・ヤンコプチャン」。最近の、のんのんの定番のお店。ホントは教えたくないような、でも、ほんとーにおいしいから!ってオススメしたい!!と複雑な気持ちではありますが・・・ご紹介しますっ!

 ヤンコプチャンというのは牛のホルモンなんですけれど、ヤンは日本で言う「ミノ」、そしてコプチャンは小腸(マルチョウ)のことですね。韓国でも16世紀にはホルモンが食べられていたという記述が残っているようで、プサンには西面近くの門峴洞(ムニョン・ドン)とこの「テアコプチャン」があるチャガルチ市場近くにホルモン通り・ホルモン横丁があります。

 味付けには2種類、ヤンニョムをつけたものと、ソグム・塩味があるんですが、のんのんはゼッタイに塩味がオススメ!塩とにんにくとごま油の絶妙な味付けがホント、クセになります。この店では、注文をしてから店のアジュンマ(おばちゃん)がクーラーボックスからホルモンを出して、ざざざっって味付けをして、そして焼いてくれます。自分で焼き加減を見て食べている常連さんもいますが、のんのんたちには食べごろなどまだまだつかめず、いつも、アジュンマが「ほらほら、これこれ」って取り分けてくれるのについつい甘えています。

 もともと、マルチョウ好きなんですけれど、この店でコプチャン食べて、なんか、ホント驚いたんですよね。あまりのおいしさに。じゅわーっと染み出る味のうんまいこと、うんまいこと。最近では、プサンって言うと「あの店、行きたいねー」って思っちゃうほどです。

 お店の中はこんな感じ。1つのお店に4つかな、焼き台があって、それぞれが別の商売になってみるみたい。のんのんは入ってすぐ左手の「5号」ってお店に行くんですけれど、アジュンマもやさしくてステキです。1皿2~3人分のホルモン盛り合わせが3万Wでしたが、ビール飲んでホルモンつまんでだいたい一人1万5000~2万Wって感じかな。

屋台ネタをもう一つ!天ぷらだってあるんです

 屋台でも一つ、気になるのが天ぷら。韓国では「ティギム」といいます。見た目、日本とあまり変わらないのでついついパスしちゃうことが多いんだけれど、食べてみるとなかなかおいしいんだよね。特に揚げたては!定番は、サツマイモやイカゲソなどの魚介類。ゆでたまご、なんてもの見たことありますね。日本とちょっと違うのは、タレ。天つゆとかはもちろんなくて、ネギが入った醤油ベースのタレにつけていただきます。1つ、1000~2000Wぐらい。のんのんが時々、ふらりと寄るのはプサン・西面のロッテデパート脇にある屋台だよ。

韓国では「たい」が「ふな」に!?

 韓国の街角の屋台でたい焼きを発見しました!とはいえ、日本のサイズより、かなり小さい!一口サイズなのです。屋台では5個で1000Wぐらいかな。ぽぽぽい、と口の中に入れちゃって5個なんてあっという間にぺろり、でした^^; 名前は「プンオ・パン」というんですが、プンオとは魚の「フナ」のこと。ところ変われば、鯛は鮒になっちゃうんですねぇ。

 日本のたい焼きよりちょっと甘くないかなー。のんのんは最近、センタムシティの新世界百貨店のデパ地下のプンオパンにちょっとはまってます。色がカラフルでそれもカワイイんですよね☆

こんな寒い日には重宝します 生姜茶

 韓国で飲むお茶、として知られる柚子茶や生姜茶などは「代用茶」と呼ばれます。これは、昔、お茶の葉を使ったお茶があまりに貴重で飲むことができなかった時代、身の回りにあるものをお茶の代わりにして飲んだ、ということかららしいのですが、それでもそれぞれのお茶にはいろんな効用があり、身体の調子を整えてくれるんですよね。

 生姜を使ったこのお茶「センガン・チャ」は生姜の効果、身体を温めてくれます。スーパーマーケットで売っているような1つ1つが小分けパックになっているものなら、お湯を注げばすぐに熱いお茶が飲めるというもの。

 のんのんは、ミルクティにこの生姜茶の粉末を入れてジンジャー・ミルクティにしています。なかなかのアイディアでしょ♪

これは絶品!ただいまハマりちうのハニーチーズトースト

 もうひとつ、のんのん的に2011年の韓国を振り返ると、オシャレなカフェがますます増えた、ということ。11月のソウル・カフェショーのときにも記事に書いているのですが、韓国のカフェの数はいまや日本の10倍、という声も聞こえるほどの急成長です。これから、少し、落ち着いてくるとは思うのですが、趣向を凝らしたオシャレなカフェが増えているというのは、「暮らすように旅したい」女子的には歓迎すべきことです。

 中でも、こちらのTOM N TOMS(トムアンドトムズ、タメントムズ)は韓国発のチェーン店なんですが、近ごろのお気に入りです。バリエーションコーヒーはだいたい、スタバなどいわゆるシアトル系カフェと同じような展開なんですが、ここのオススメはフードメニューなんですよね。店のイチオシはプレッツェルで、注文してから作り初めてくれますのでアツアツを食べることができました。プレッツェルは飲み物とセットになっていたり、単品で頼めたり、注文システムはちょっとわかりにくかったのですが、カウンターの脇に写真で大きな一覧を掲げてくれているお店もあって、指差し注文が可能です。単品だとだいたい3000W前後のお値段です。

 こうした中、のんのんが最近、超リピートしているのがこの「ハニーチーズブレッド」!名前のとおり、厚切りトーストにチーズがたっぷりとろけて、ハチミツがたんまりかかっている・・・という見た目も味も、聞いただけでもカロリー高っ!ってものなんですけれど・・・でもでも!おいしいんですっ。おやつにはちょっと厳しいので、そういえば、できるだけ朝ごはん、って感じで行ってます。

韓国といえば、マッコリ!

 2011年もあとわずか。のんのん的に韓国を振り返るとことしは、マッコリをよく飲んだなぁ、と思うのです。去年、2010年にソウルの弘大にあるマッコリバーに連れて行ってもらって「生」マッコリのおいしさを知って以来、マッコリを飲むのにも抵抗がなくなったんですよね。日本でもチャン・グンソクさんがCMに出演するなどマッコリが売られるようにもなってきましたよね。

プサンでマッコリ、というと緑の瓶(というか、プラスチック容器・・・)の「センタク」が有名かな。プサンで作られているマッコリだそうです。1000Wしないですものね。安いです。ただ、飲み方にコツがありますよ。下に沈殿したものを均等にするために・・・振ると・・・しゅわわわーって飛び出してきてしまいますからね(炭酸コーラとかを想像してね)。写真のように瓶を逆さ向きにして沈殿したものが拡散されるのを待つんです。

こんな飲み方、ちょっとツウな感じです^^;

ちなみに化粧品の分野でもことしは「マッコリ」が出てきましたね。発酵モノの化粧品がブームとなる中、マッコリの洗顔フォームとか・・・のんのんも使ってみましたが、もちろんお酒臭いなんてことはなく、きめ細かい泡でなかなかイイですよ。SKINFOODの商品です。

11月9日 朝食 スンドゥブ 【釜山「食堂・屋台メニュー」全24食】 

キムチのチとチゲのチ Ⅱ
【釜山「食堂・屋台メニュー」全24食】
11月9日 朝食 スンドゥブ

(文・写真 大野金繁)

地下鉄車内

東横イン釜山駅1では日本と同様に朝食サービスが付くそうだが、その隣、私が泊まるアリランホテルにそのようなサービスはない。以前はレストランがあり、館内で食事もできた。いまその1階レストランはファミリーマートに衣替えしており、それはそれで何かと便利ではある。私は風呂上がりに爪切りを買ったぞ。たぶん東横インの宿泊客も利用してるんじゃないかな。

さて、釜山2日目の午前7時、私は朝飯を求めてホテルを出た。釜山駅構内1階にはレストランやカフェ、ファーストフード店がけっこうな数並んでいる。しかしまだ開いていない。2階にも飲食店はあるが、なにしろ巨大な空間であり、空振りした場合の時間のロスを考えると、そうそうはうろつけず、結局、東横インとアリランホテルの間の通りへ。そこにも食堂が並んでいる。

だいたい韓国の通りは食堂で出来ていると言ってよく、通りが食堂で出来ている以上、街は食堂で出来ていると言ってよく、つまるところ、朝鮮半島は食堂で出来ていると言っても過言ではない。それほど食堂が多いのだが、早朝から営業する店はやはり限られる。その中でうまい朝飯を探し出せる人こそが「韓国の達人」だ。もちろん、私は達人ではない。

入った店もふつうであった。ほかにひとり客がいるだけで、店のおやじは半起きの状態。やる気が出るまであと2時間はかかりそうだ。空気がぬるく澱む中、唯一食欲を刺激されたのは、婆さんが白菜を漬けてたこと。キムチが自家製っていうのは、いいよな。

キムチチゲ、テンジャンチゲ、ユッケジャンなどのメニューからスンドゥブを選択。

スンドゥブは漢字だと「純豆腐」と書かれることが多く、純な豆腐って、もじもじするばかりでちゃんとコクれない男子高校生みたいな豆腐かな?と思うわけだが、水分を抜く前の、日本で言えば「汲み出し豆腐」がそれに当たる。とわかっても「純」の意味合いがしっくりこないわけだが。

それはともかく、スンドゥブは豆腐の名称であるとともに、料理名でもある。その料理は形態からすると「チゲ」に分類できる。キムチチゲがキムチを使ったチゲであるように、スンドゥブもスンドゥブ(純豆腐)を使ったチゲで、本来なら「スンドゥブチゲ」を名乗るはずのところ、なぜかチゲを省いた。なぜ省いたか、その理由がわかれば私もたいしたもんだが、残念、わからん。

ただ、豆腐を使ったトゥブチゲ (豆腐チゲ)という料理があり、トゥブチゲとの区別を狙ったのかも、と考えたりする。おそらくトゥブチゲには純豆腐ではなく、ふつうの豆腐が使われるはずだ。そのふつうの豆腐に対してスンドゥブは、「悪いけど、オレ、純だからさ、チゲ抜きでいくわ」と、その特質をきわだたせた、みたいな。

そんな例はけっこうある。ジョンと言えばレノンだし、長嶋と言えば茂雄、小泉と言えば純一郎というように(例が古くてすまん)、名もしくは姓だけでそのフルネームを想起させる人々が存在し、それだけではなく、そういう人々は名もしくは姓だけで、その個性や属性をも喚起させる。ジョンの場合は〈オノ・ヨーコの旦那〉や〈ビートルズ〉、 長嶋は〈監督〉や〈巨人〉、小泉は〈変人〉や〈総理〉というように。スンドゥブも同じなのではないか。「スンドゥブと言えば、そりゃあもう、性格は純で、属性はチゲだぜ」と。

あるいは、こうも言える。ふつうの豆腐はさまざまな料理に使われるため、トゥブチゲは「豆腐を使ったチゲ、トゥブチゲです」とあらためて自己紹介する必要がある。一方スンドゥブは、きわめて限られた料理、それもほぼチゲのみに使われるため、「オレ、スンドゥブ」で「純豆腐のチゲ」と了解してもらえる立場にある、と。

その恵まれた生い立ちをもつスンドゥブは、トゥッペギ(土鍋)に入ってテーブルに到着。ご飯、目玉焼き、マカロニサラダ、キムチ2種類、ナムル2種類が付いている。パンチャン(おかず)の充実ぶりは、さすが韓国の食堂。見直したぞ、おやじ。しかも、豆腐はちゃんと純豆腐だ。値段が安いので、ひょっとするとふつうの豆腐を使いつつスンドゥブを騙る可能性もないことはない、と注視していたのだ。

そういう店がある可能性は否定できない。というより、日本語メニューを用意する店では、ハングルは「スンドゥブ」でも日本語は「豆腐チゲ」と表記する例が目立ち、これでは「スンドゥブ」と「トゥブチゲ」の境があいまいになるばかり。同じことはニューカマーが経営する日本の韓国料理店にも言えて、そういう「中途半端な表記・説明でよし」とする姿勢に、私はいつも苛つく。

「スンドゥブだって豆腐なんだから、豆腐チゲでいいじゃないか」という理屈もわかるが、だったら何のために「スンドゥブ」の呼称があるかってことだ。頼むから、もうちょい表記や説明に精魂傾けてくれ、自分らの食文化じゃないか、と思うのだ。

こういうふうに書くと怒ってるように思われるかもしれないが、実のところ面白くてたまらない。ほんのささいなことであっても、文化的なズレを自覚できたとき、心底「韓国って楽しいな」って思う。今朝も、スンドゥブひとつでこんなに楽しめた。今日もきっといい日だろう。

スンドゥブ/5000ウォン
店名/プヨンフィガン
地域/釜山駅近く

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